東京限界一人暮らし・理想の住まい

Tokyo

2023年東京の一人暮らしの平均家賃なるものがニュースで報道されたが、なんと8.5万円だそうだ。サンプルがだいぶアッパー層に偏っているようだ。23区に居住、職場も23区で25m2、風呂・トイレ別、ベランダ付きでこの位であろう。体感的には8万円位が、一般サラリーマンが庶民的に暮らしていける家賃だと感じる。

 私は、30年程前、下落合の公団住宅(今風に言えばシェアハウス)3人住まい「社宅」で東京生活を始めた。先輩とソリが合わず、共同玄関・中野駅徒歩20分・共同玄関・トイレ付・シャワーのみ・バルコニー無し、キッチンガスコンロ一口、5.6万円の安アパートに脱出した。西武新宿線 沼袋駅から徒歩10分程だったので、たまに辺りをぶらついた。西武新宿線の夕日のような黄色列車の色と、沼袋の踏切は今や遠い思い出だ。

そうして、本当の東京生活が始まった。会社へは中野駅まで徒歩20分の道のりを歩き、満員電車で毎日通勤した。仕事は低め安定していたが、長く勤められるような仕事とは思えず、鬱屈とした日々を送っていた。

洗濯機は当然ベランダがないので置けない。屋上には共同の二層式洗濯機があったが、、人見知りだったので、そんな処で知らない人と一緒に洗濯する勇気もない。

当然週に一回、まとめて近くのコインランドリーで洗濯物を洗い、ついでに横の食堂でハムエッグ定食を食べ、帰りに発売日前のジャンプを買って家で読むのが、週一回の自分への精一杯のご褒美であった。

そして夜は取りつかれたように、プレステ(初代)で遊んだ。それで精神的なバランスを何とか保っていた。そんな狭い家であっても、嫌な先輩はいないし、好きなパソコン、ゲーム、漫画に囲まれた精神的なオアシス(帰る家)を得たのだ。

何を選択し、何を削り取るかが重要だ。自分に取って要らないものを削り取ってしまえば、中野でも、原宿でも、新宿でも6万位で人間的な暮らしを送る事はギリギリ可能だ。

個人的には通勤時間(電車)40分以内、シャワーは最低限必須、広さは20m2と一口コンロがあれば、自分らしく暮らせる自信はある。

狭い部屋に長年暮らしていると、自分の分身達に囲まれて分身達に見守られながら安らかに暮して行ける。住めば都とは良く言ったものだ。

たんだん年を取っていき自分の社会的な上限が見えて来るようになると、昔好きだったCDや趣味本・技術書まで不要になっていき、気が付くとPCモニター、布団、スマホ、雪平鍋、フライパン、包丁、ミニ冷蔵庫、ゲーム機だけとかである。しかも最近ゲームすら起動してない。。

突き詰めると、綾波レイの入院部屋に、上の物を持ち込めば理想の住まい完成である。

Fly me to the moon EVANGELLION

後は最低限の嗜好品「安酒・タバコ・コーヒー」位があって、近くに美味しい町中華でもあれば、築50年の家賃5万円位でも東京23区でありそうな気がするし、そんな部屋からまた這い上がって行くのは意外と楽しそうだ。

独り身なら、そんな部屋に想い出のコケシや故郷の写真でも貼って、亡くなったときの貯金の寄付先でも描いて置けば、残った人もお片づけは楽そうだ。持ち物は軽くしたほうがお上品な感じがするが、多少はケレンミがあった方が人間らしい。自分なら受けを狙いすぎて解読不能なものを残しそうで怖い。。

 とか考えると、月10万位の金を稼いで、気の合う人と交流ができていけばそれも東京理想の住まいの一つだ。東京では何かにチャレンジしてもよいし、何をしなくてもよい。

因みに家族が出来た場合は、築40-50年程ど中古マンションを1500万円で、購入し家族で協力しながら、500万円程掛けてリノベーションして、自分好みに改造してマッタリ住むのも有りと言えば有りだ。

夜眠れないときは音楽を聴くといいですね。おやすみなさーい。

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